Summer Sounds ミュージックキャンプ
7月の最初の3週間、娘は教育委員会主催のミュージックキャンプに参加しました。学校のお友達が何人か行くので、便乗したという感じです。
会場は、車で10分ほどの距離の高校。
3週間のキャンプ期間中の自分の楽器を選び(娘はフルート)、1週目、2週目、3週目の1週間ごとに取り組む楽器も選び(チェロ、打楽器、キーボードを選択)、アンサンブルクラスの楽器も選び(パーカッションアンサンブルを選択)、毎日合唱の練習もして、文字通り音楽三昧の3週間でした。
責任者の先生は、娘が9月から行く中学校の隣の学区の中学校の音楽の先生。トロントでは名物音楽教師として知られ、この中学校の吹奏楽や打楽器アンサンブルは、毎年コンクールで優秀な成績をおさめています。(吹奏楽部ではなく、音楽の授業での吹奏楽)
その他の指導者たちもとても熱心で、ボランティアにあたった大学生(主に音楽学部在籍者)たちも、一生懸命子供達のサポートをしてくれていました。
日本で中学・高校の教員免許を持つ私ですが、カナダの音楽の先生たちのすごいのは、いろんな楽器をこなすことです。
弦楽器の指導をしたと思ったら、今度は木管アンサンブルの指導をしたり。
別の先生は、弦楽器のアンサンブル、キーボード、吹奏楽を指導。
そしてどの子も、たった3週間でそれなりに演奏するようになるのです。
合唱も、最初の数日は娘がガッカリして帰ってくるほど酷かったらしいのですが、最後のコンサートでは、とてもにわか仕立ての合唱団とは思えないほどにまで上達していて、びっくりです。
娘も最初の数日は、フルートでどの穴を塞ごうが、開けようが、同じ音しか出ず、半泣きで練習していたのですが、1週間せずメリーさんの羊まで到達😅
3週目が終わる頃には、スターウォーズの曲をかじり始めていたというので驚きです😵
中学校の音楽の授業ではフルートにすると決めて張り切っていますが、このたった3週間のキャンプが大きな第一歩になりました。
Toronto Summer Music Festival
今年が6年目とのことですが、毎年7月〜8月上旬にかけて、トロント大学音楽学部をメイン会場にして開催されている音楽祭があります。
音楽祭と同時にアカデミーも開催されて、音楽の道を志す若者たちの室内楽のコースが同時進行しています。
2〜3年くらい前までは、インディアナ大学で教鞭をとられていたチェリストの堤剛氏も講師陣に名を連ねていたものの、最近はお見かけしなくなりました。きっと日本でのお仕事がお忙しいのでしょう……
過去5年連続、夏は日本に帰省しており、音楽祭の存在を知りつつ一度も足を踏み入れることはありませんでした。
ところが今年の夏はトロントにいます。これは行ってみるしかない☝
音楽祭のカレンダーとにらめっこしつつ、レッスンスケジュールとも相談しつつ、3つのコンサートへ行ってみることにしました。
一つ目は、ハイドンソナタのピアノコンサート。ハイドンの曲の間に現代曲を挟むという斬新なプログラムでしたが、素晴らしいハイドンの演奏に私も娘も思わずうなり声。
これぞハイドンの名演に、圧倒されると同時に親しみさえわく素敵な演奏でした。
ピアニストは、Pedja Muzijevic氏。
二つ目は、Dover Quartetによる、オール・ベートーヴェンの室内楽。こちらも圧巻の名演奏✨
三つ目は、地元トロント交響楽団員や、トロント大学音楽学部、王立音楽院で教鞭を取る音楽家を中心とした室内楽。ハイドンの作品とベートーヴェンの作品でした。
先月からフルートを始めた娘は、トロント交響楽団首席フルート奏者の演奏に釘付けだったようです。
せっせと地下鉄に乗ってダウンタウンのトロント大学音楽学部まで足を運ぶのが娘は気に入ったようで、三つ目のコンサートが終わって残念がっていましたが、ダウンタウンの賑やかさのみならず、年齢的にも音楽を楽しめるようになり、理解もできるほど知識がつき始めていることに気付かされました。
普段は私のスケジュール上、たまに週末コンサートへ出かけるので精一杯ですが、夏休みは多少身動きが取りやすくなり、帰宅の遅くなるコンサートに通ってみるのもいいものです。